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編集者は個人が出す電子書籍をどう見ているのか?

スーパーバイザー 倉林秀光

 

近年、誰もが比較的簡単に電子書籍が出版できるようになりました。

私のまわりにも次のような人が何人かいます。

「念願のSF小説を出版することができました」

「自分が編み出した集客術を電子書籍にまとめることができました」

「ダイエットをテーマにした電子書籍をこのたび出しました」

 

では、こうした個人の一連の電子書籍を出版社の編集者はどう見ているのでしょう?

そして、それは著者の実績になるのでしょうか?

 

結論から言いましょう。

この点に関しては、どこの出版社の編集者も大変シビアな目で見ています。

なぜか?

編集者のチェックが入っていない個人の電子書籍は「商品に値しない」と考えているからです。

もっと露骨な言い方をすれば、個人のブログやFBと同じようなもの……、あるいは学者が書いた論文と同じようなもの……程度にしか見ていないのです。

 

したがって、「最近、私はこういうテーマの電子書籍を出版しました」とPRしても、著者の実績にあまりならない場合が多いのです。

むしろ、「この人の単なる自己満足――マスターベーションに過ぎない」と解釈してしまう編集者もいるくらいなのです。

 

電子書籍そのものを真っ向から否定するつもりはありませんが、やはりこれは現実なので、「商業出版社から本を出したい」と考えている人は、そのへんのことも頭に入れておくといいと思います。

 

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