|

【for me から for you へ】

スーパーバイザー 倉林秀光

前回、ブランディング目的で本を出すのは好ましくない。

むしろ、逆ブランディングの結果を招いてしまうことになると言いました。


そうならないためには、自分の名前で本を出すにあたって、意識を「for me」から「for you」に切り替えることが大切になってくるといいました。


では、意識を「for me」から「for you」に切り替えるとは、どういうことをいうのでしょう。


まず、意識が「for me」の人の心の内を観察すると、いつもこんなことを考えています。


こう書いたら、格好つけられる……。

こう書いたら、自慢できる……。

こう書いたら、自己PRができる……。

こう書いたら、軽蔑されるかもしれない……。


要は自分をいかに際立たせるかに躍起になっているのです。


これに対し、意識が「for you」の人の心の内を観察すると、こんなことを考えています。


こう書いたら、読者を勇気づけられる……。

こう書いたら、読者に共感を持ってもらえる……。

こう書いたら、読者に夢と希望を与えられる……。

こう書いたら、読者に喜びを与えることができる……。


要は読み手が望んでいることは何かに意識を傾注させているのです。


言い換えると、読者目線に立っているのです。


ですから、自分の失敗談を書くことにためらいを感じることもありません。


むしろ、それを反面教師にしてもらいたいくらいの気持ちでいます。


そして、そういう人の文章にはパワーが宿っていて、読み手を惹きつけます。


とても大事な個所なので、もう一度言いましょう。


本を出したい人は、自分をいかに際立たせるか、躍起になってはいけません。


そんなことよりも、読み手が望んでいることは何かに意識を傾注させること。


何を書いたら、読み手を勇気づけられるか、共感を持ってもらえるか、夢と希望を与えることができるか、喜びを与えることができるか。


そのことだけを考え、構成を練り、文章を書いていくこと。


そうすれば、必ず読み手の琴線にふれ、読み手は書き手のあなたをリスペクトするようになります。


自分の中に止めおけなくなり、「この本、とてもいいんだよ」と他人に話すことによって、人から人へと伝わっていくようになります。


これが、真のブランディングというものなのです。

Similar Posts