【マイナスの実績は出版のきっかけにつなげられる】
スーパーバイザー 倉林秀光
言うまでもないことですが、編集者は著者の実績を重視します。
どういう資格を有しているか?
講演(セミナー)は全国規模で今までどれくらい行ってきたか?
講演(セミナー)にはどれくらい人が集まるか?
今まで何人くらいの悩める人の相談に応じてきたか?
FB(ブログ)のフォロワー数はどれくらいか?
メルマガの購読者はどれくらいか?
等々。
こうした条件が優位であればあるほど、「この著者は実績がある」と評価され、そのぶん、出版の可能性も高まるようになります。
では、こうした実績がなければ本が出せないのかというと、あながちそうとは言い切れない部分もあります。
いや、正確にいうと、つらい過去・いまわしい過去・人に言えないような恥ずかしい過去が「マイナスの実績」として評価され、それがきっかけで本が出せることもあります。
この私がいい例です。
というのも、以前、産学社という出版社の編集長とお会いしたとき、こんな相談を持ちかけられたからです。
倉林さん。あなたは34回も転職を繰り返したそうですね。
そんな人、滅多にいませんよ。
ということは、受けた会社はその3倍として、少なく見積もっても100社以上。
書類選考や履歴書だけで不採用になった会社を含めると、さらにその3倍の300社はあるんじゃないんですか?
ということは、履歴書もそのくらい書いたってことになりますよね。
どうでしょう。
その貴重な体験をもとに、転職を考えている人たちの役に立ちそうなエールを送る本を書いてみませんか?
こうして産学社から出版された本が『常識のウラを突く! 最強の転職知恵本』なのです。
ですから、プラスの実績があまりない人は必要以上にそれにこだわらなくてもいい。
代わりに、マイナスの実績に目を向けてみませんか。
つらい過去・いまわしい過去・人に言えないような恥ずかしい過去を逆手にとって、優位に転化させませんか。
案外、編集者が着目してくれ、出版のきっかけになるかもしれません。