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【あなたの出したい本は、ドリアンになっていないか?】

スーパーバイザー 倉林秀光

私の友人にドリアンという果物が大好きな人がいます。

タイに旅行に行ったとき、それを食べて以来、虜になってしまったらしいのです。

ところが、そのドリアン、日本の果物屋にはほとんど置かれていません。

パパイヤやマンゴーといった南国産のフルーツはたくさん置かれているにもかかわらず。

なぜでしょうか。

それは栄養豊富で強い甘みを持ちながらも、タマネギの腐ったような強烈な臭いを放つからです。

だから、多くの人が敬遠します。ほとんど売れません。

そのため、「パパイヤやマンゴーほどの商品価値はない」と判断し、日本の果物屋もあまり仕入れないのです。

もう一人の友人は、「くさや」という魚の干物が大好きで、「お酒には最高のおつまみ」と豪語しています。

ところが、その「くさや」も、あまり居酒屋には置かれていません。

なぜでしょうか。

それはドリアン同様、独特の異臭がするため、多くの人が敬遠し、お店に置いても、一部の人しかオーダーしないからです。

そのため、「あまり商品価値はない」と判断し、多くの居酒屋はあまり仕入れようとしないのです。

なぜ、こんな話をしたのか。

それは「本を出したい」と願っているあなたの出版企画も、ドリアンやくさやと同じ可能性があるからです。(つづく)

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