【占術家に学ぶ本の役割】
占いに関心のある人は、いつの時代も絶えないみたいで、それに伴い、たくさんの本が出版されています。
その占い本ですが、他のジャンルの本同様、売れる本と売れない本があります。
この違いはどこからくるのでしょうか。
まず、売れない本から見ていくと、西洋占星術を例にとった場合、次のようなことが記されています。
来年の射手座は一年を通して不調です。
仕事運も金運もかんばしくなく、健康にはとくに注意を払いましょう。
自分では大丈夫だと思っていても、重病につながる危険性があります。
これに対し、売れる本は同じようなことを述べても、その後、こう続きます。
しかし、○○に注意を払い、○○を心がければ、仕事運も金運もアップするようになります。
健康に不安を感じたら、○○するようにしましょう。
そうすれば大事には至りません。
もう、おわかりですよね。
前者の場合、不安をあおって完結。
それに対し、後者の場合、不安を希望に転じさせて締めくくっているのです。
みなさんなら、どちらの本を読みたくなりますか。
どちらの本を手元に置きたいですか。
間違いなく、後者の本だと思います。
これは占い本に限ったことではありません。
読者に夢と希望と期待を与えるのが本の役割。
前半、どんなにネガティブなことを記しても、途中からポジティブな話に切り替え、最後はハッピーエンドで締めくくる。
本を出したい人は、そのことをいつも意識したいものです。