なぜ、企画書のタイトルが重要になってくるのか?
出版社に売り込むにあたって企画書の作成が重要になってくるのは言うまでもありませんが、なかでも一番頭を使うのは「本のタイトル」といっていいでしょう。
なぜでしょうか。
たとえば、ある人が自分なりに「人から好かれるための秘訣」を編み出し、それを本にしたいと考え、そのものズバリ、「人から好かれるための秘訣」というタイトルをつけて出版社に売り込んだとします。
しかし、そのタイトルでは編集者は見向きもしてくれません。
その種の本はゴマンとあります。斬新さが感じられません。
そのため「またかよ」ということで、中味がいくら素晴らしくても、真剣に目を通してくれない可能性があるからです。
しかし、その人が元キャビン・アテンダントだとして、次のようなタイトルをつけたらどうなるでしょうか。
「フライトから学んだ人から好かれる秘訣」
「ファーストクラスのお客様から教わった人から好かれる秘訣」
同じ「人から好かれる秘訣」であっても、「フライトから学んだ」あるいは「ファーストクラスのお客様から教わった」という言葉がつくことで、編集者は斬新さを感じます。
「この著者はフライト体験を通して、どういったことを言いたいのだろう」と企画書に興味・関心を示すようになります。
つまり、出版企画書は企画意図や構成案もさることながら、タイトルのつけ方も大切で、編集者をうならせるタイトルがつけられるかどうかで、その後の展開も大きく変わるようになるのです。