【この漢字、読めますか?】

スーパーバイザー 倉林秀光

いきなりですが、あなたに漢字の問題を出します。

兎に角 

これ何と読むかわかりますか?

そう、「とにかく」です。

でも、この字、大人でも、とくに若者のあいだで読めない人がけっこういるんです。

「うさぎにつの」と読んでしまうとか。

これ、ふざけて言ってるのではありません。本当にあった話です。

もう一つ、漢字の問題を出します。

沢山の林檎 

これ読めますよね。そう、「たくさんのりんご」です。

でも、これも何と読むのか、わからない人がいます。

「林檎という漢字はりんごと読むんだよ」と教えてあげても、沢山が読めません。

「さわやま」と読んでしまい、さわやまという山で採れたりんごかな……と思った人がマジにいました。

ゆとり教育の影響もあり、国語の勉強がおろそかにされたこともあるのでしょう。

最近、基本的な漢字すら読めない人が増えてきたようです。

実際、中学校の教科書にはかなりの割合で「ルビ」、いわゆるふりがなが振られているといいます。

びっくりしたのは、知人で塾の講師をしている人によると、「一流大学への進学を希望している高校生でさえ、小学生レベルの漢字が書けない」というのです。

私が学生の頃、本を読んでいて、読めない漢字が出てきたら、めんどうでも漢和辞典などで調べたものです。

でも、現代人の多くは、そんなめんどうくさいことはほとんどしません。

そのまま読み飛ばそうとします。

でも、それが多いと、内容がキチンと理解できなくなる場合があります。

書き手は言いたいことをキチンと述べているのに、読めない漢字がネックとなって、内容が理解できない……。そのため本を読むのをやめてしまう……。

とても残念ですよね。

そこで、これから文章を書くときは、小学校の高学年から中学校で習う常用漢字でも、画数が多かったり、あまり使われない漢字や専門用語など特定の人にしか馴染みのない言葉を用いる場合は、ふりがなを振ってはいかがでしょう。

そうすれば、読めない漢字がネックとなって、読み手が内容を理解できない……といった問題の多くは解消できるはずです。

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