【読者目線で考える】
以前、群馬でカイロプラクティックの治療院を営む40代の女性から、「商業出版社から本を出したい」ということで、企画書を見せていただいたことがありました。
テーマはご自身の体験に基づいたダイエット法。
しかし、企画書(構成案)を拝見して、こう言わざるをえませんでした。
「商業出版社から本を出すのは、ちょっと難しいと思います」
なぜ?
それは大変な苦痛を伴うダイエット法であったからです。
特殊な塩+グレープフルーツを絞ったモノ+水500㏄を寝る前に飲む。
すると、翌朝から2日間、下痢状態が続く(腸内洗浄)。
その間、ミニ断食をしなくてはならない(水以外、口にしてはダメ)
ミニ断食終了後、朝は必ずバナナジュースもしくはバナナスムージーを飲み、それ以外は口にしてはならない。
肉はたくさん食べてもいいが、夜はNG。
ミニ断食終了後、Amazonでミニトランポリンを購入(3000円ほど)し、毎日30分、ピョンピョン飛び跳ねる。
これを企画書で知った私はこう思ったものです。
そりゃあ、ここまでやれば、どんなデブでも痩せるわな……。
でも、オレはここまでして痩せたいとは思わない……。
これは私に限ったことではないと思います。
○○すれば、必ず痩せる。ダイエットに成功する!
そのことを本で力説しても、その方法が大変な苦労を伴うようなものであれば、読者は共鳴してはくれません。
そこには具現性がないからです。
言い換えると、「本に書かれてあることを参考に、自分もやってみようかな」「これなら私にもできそうだ」というものでなくてはダメなのです。
これはダイエット本に限ったことではありません。
「こうすれば悩みが解消する」という本を出したい人は、そのへんに注意を払って、あくまで読者目線で内容を吟味したいものです。
斬新で、いつでも、どこでも、気軽に、簡単に、お金をかけない!
悩みの解消本はこれが基本です。