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【宇宙銀行】

space2 【宇宙銀行】

スーパーバイザー 倉林秀光

 

「本のタイトルというのは、本来、出版社の編集者が考えるのではないか?」

 

こんな質問を受けることがたまにあります。

 

その通りなのですが、それでも私は「企画を売り込む側もタイトルを考えるべきです」と返答するようにしています。

 

なぜか?

企画書を受け取った編集者が真っ先に目を通すのはタイトルです。

その際、内容がいくら斬新でおもしろくても、ありきたりのタイトルをつけてしまうと、それだけで編集者が拒否反応を示す場合があるからです。

 

しかし、タイトルに工夫をこらせば、その瞬間(企画書全体に目を通さなくても)、編集者を惹きつけることができます。

それによって、企画意図並びに構成案までじっくりと目を通してくれる可能性が高まるようになるわけです。

 

私の知人に植西聰さんという心理カウンセラーがいます。

その植西さんと、「徳を積むと良いことがたくさん起こる」というテーマで一緒に仕事をしたことがありました。

 

すでに完璧な構成案が出来上がっています。

しかし、良いタイトルがなかなか思い浮かばないため、出版社に企画書が提出できないというのです。

 

そのとき、こんなやり取りになりました。

 

「徳を積むと良いことがたくさん起こるメカニズムというのは、潜在意識の働きが関係しているわけですか?」

 

「そうです。私は潜在意識=宇宙意識と解釈しています。そこに徳の預金をすると、利息がついて、幸運の恩恵が跳ね返ってくるという意味です」

 

「なるほど、徳の預金か……。つまり、宇宙意識は銀行みたいなものですね」

 

「そうです。宇宙に存在する銀行です」

 

「宇宙に存在する銀行……。宇宙銀行か……」

 

こうして決まったタイトルが“宇宙銀行”なのです。

 

その後、早速、そのタイトルでサンマーク出版に企画を売り込んだところ、瞬く間に、ゴーサインを出してもらうことができたのです。

 

同じことはみなさんにもいえると思います。

 

繰り返しいいますが、内容がいくら斬新でおもしろくても、ありきたりのタイトルをつけてしまうと、それが弊害となって、企画がボツになってしまうことがあります。

 

そうならないようにするためには、最終的に出版社の編集者が考えるにせよ、企画を売り込む側もタイトルを考えることが大切になってきます。

 

さて、あなたなら、自分の出したい本にどんなタイトルをつけますか?

 

なお、このブログ記事が本年のラストとなります。

今年一年、どうもありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

みなさん、良いお年をお迎えください。

来年こそ、本を出すという願いがかないますように!

 

 

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