【体系化のススメ】
スーパーバイザー 倉林秀光
知人に植西聰さんという心理カウンセラーがいます。
植西さんはこれまで200冊以上の自己啓発書を出版され、そのうちの何冊かはベストセラーとなり、作家としても活躍しておられます。
その植西さんのすごいところは、従来の成功哲学をうまく体系化した点にあります。
たとえば、次のようにです。
1.積極心 → 上昇思考(夢を掲げる姿勢)
→ 可能思考(情熱と信念)
→ 行動思考(行動力)
2.楽天心 → 楽観思考(何事も建設的に考える姿勢)
→ 自愛思考(自分を愛する姿勢)
→ 快適思考(快適に生きる姿勢)
3.愛他心 → 尊重思考(相手の承認の欲求を満たす姿勢)
→ 喜与思考(他人に喜びを与える姿勢)
→ 貢献思考(他人に尽くす姿勢)
要するに、この三つの精神(9つの思考)があれば、「人は誰でも幸福に生きられるようになる」というのが、植西さんの持論なのです。
そして、そのわかりやすさが編集者の琴線にふれたのでしょう。
「三つの精神(9つの思考)をベースに、人間関係を良くする方法を説いた本を書いてください」
「三つの精神(9つの思考)をベースに、願望達成をテーマにした本を書いてください」
「三つの精神(9つの思考)をベースに、運を良くする方法を説いた本を書いてください」
こういった依頼が出版社から絶えないというのです。
植西さんの成功哲学に限らず、自分が書きたいことを体系化するというのは、ものすごく大切なことです。
「免疫力をグングン上げる画期的な方法があるのだけれど、書きたいことが山ほどあり過ぎて、構成案がうまくまとまらない」
「婚活で成功する方法をテーマにした本を書きたいのだが、どういう順番で構成していいのかで悩んでいる」
こういう人は、ご自分が書きたいことを、是非、体系化してみることをお勧めします。
そう、自分が書きたいことがバラバラの状態だとしたら、まずそれをいくつかにグループ(ジャンル)分けすることから始めてみるのです。
そうすれば、どれが重要で、どれが不要かといったことが整理できるようになります。
書く順番もおぼろげながら見えてきます。
書く順番が見えてくれば、章も立てやすくなります。
何をいちばん強調したいのかといったことも明確になります。
ここまでくれば、しめたもの。
構成案は半分完成したも同然です。