【体系化のススメ その2】
スーパーバイザー 倉林秀光
「書きたいことが山ほどあり過ぎて、構成案がうまくまとまらない」
「どういう順番で構成していいのかわからない」
出版企画書を作成するにあたって、こういうことで悩んでいる人は、自分が書きたいことを体系化してみるといいと、前回言いました。
そのためには、自分が書きたいことがバラバラの状態だとしたら、まずそれをいくつかにグループ分けすることから始めてみるといいと言いました。
私が俳優の丹波哲郎さんの本(死後の世界)をプロデュースさせていただいたとき、まさにこの手法をとりました。
丹波さんは順序立ててしゃべるのが苦手のようで、思いついたことから、ペラペラとしゃべるところがありました。
そのため、話が飛び飛びになり、流れが的確につかめないのです。
そこで、私はヒアリングを終えた後、音声を聞き返し、丹波さんがしゃべられたことをわかる範囲でジャンル分けしてみることにしたのです。
「今、丹波さんは三途の川のことについてしゃべっているな。じゃあ、とりあえず、これをグループAに入れておこう」
「今度は、霊界の村に戻ってきた直後のことについてしゃべっているな。じゃあ、これをグループBに入れておこう」
「次は、臨終直後の幽体離脱についてしゃべっているな。じゃあ、これをグループCに入れておこう」
といった感じです。
そして、これを7つほどのグループに分け、どの順番が好ましいかを検討しながら並べ替えたところ、話の流れがだんだんと見えてきて、筋が通るようになりました。
筋が通れば、章も立てやすくなります。
こうやって、構成案をまとめていったのです。
ですから、構成案がうまくまとまらないときは、自分が本で述べたいことを、まずはランダムに書き出していくことから始めてみてはいかがでしょう
次にそれをジャンルごとにグループ分けしてみてはどうでしょう。
こうすることで、「どれを前半部分にもってこようか?」「いちばん強調したいことは何か?」といったことが明確になります。
あとは、どの順番が好ましいかを検討しながら(正確にいうと起承転結を踏まえながら)、並べ替えていくだけでいいのです。